インドの国民番号システムには神や犬や牛も登録されている

2017年2月17日 13:22

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記事提供元:スラド

taraiok曰く、 インドはそれまでまともな住民登録システムがなかったことから、2009年に国民番号システム「Aadhaarプロジェクト」を発表した。このシステムでは名前や住所のほか、写真や指紋、虹彩情報などのデータも管理でき、現在は11億人以上(全成人の99%以上)がシステムに登録されAadhaar番号と呼ばれるIDを所有しているという。電子バンキングなども用意され、金銭のやりとりなども可能になる予定だとされる(MashableAsiaSlashdot)。

 しかし、専門家はAadhaarには2つの根本的な欠陥があると指摘する。一つは運用がかなりいい加減であること。Aadhaarデータベースには偽のエントリーが多数存在しており、中にはヒンドゥー教の神ハヌマーンや犬や牛などがIDを所有していることもあるという。登録時にまともな審査をしていないと見られている。

 もう一つは10億人のプライバシーと権利を守るための法律はないことだ。インド政府はデータが民間企業とどのように共有されているかについても言及していないそうだ。専門家は、セキュリティもザル状態で個人情報はわずかな労力で盗まれる可能性があると指摘している。

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