米政府、大統領選狙ったロシアのサイバー攻撃に「ホットライン」で警告していた

2016年12月21日 18:59

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記事提供元:スラド

maia曰く、 ドナルド・トランプ候補が当選した米大統領選では、ロシアが秘密裏にさまざまな工作を行っていたとの疑惑が出ている。これに対しオバマ米大統領は、CIAによる「ロシアがトランプ候補を勝利させるためにサイバー攻撃を行った」という分析を支持し、ロシアに対し報復を行う可能性も示唆している(ハフィントンポスト)。

 また、9月に中国で開催されたG20サミットで、オバマ大統領はロシアのプーチン大統領に対し攻撃の中止を求め直談判を行っていたそうだ(AFP)。さらに投票日の8日前(10月31日)、米国政府は冷戦時代以来の「いわゆる赤い電話」(ホットライン)を使ってロシア側に警告を伝えていたという(NBC読売新聞)。

 送られた警告は「サイバー攻撃は紛争をめぐる国際法の適用対象であり、ロシアに国際法遵守を求める」といったもののようだ。投開票そのものに対してまでロシアが干渉する事を抑止したとも言うが、ロシアの意図がトランプ当選であればその目的は達成されており、オバマ政権による「ロシアへの警告」リークには今更感が拭えない。なおホットラインの使用は2001年の9.11事件以来だという。

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