山本農林水産相 TPP「強行採決」発言で陳謝

2016年10月20日 13:04

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記事提供元:エコノミックニュース

 衆参の国会議席で圧倒的多数を占める与党の「驕り」がTPP承認案・関連法案に対する姿勢でも与党議員のみでなく、閣僚からも出、「強行採決」で結論ありきの姿勢には与党内からも批判が噴出している。

 山本有二農林水産大臣が18日の佐藤勉衆院議運委員長(自民)のパーティーで「強行採決するかどうかは佐藤さんが決めると思っている」と強行採決を口にしたもので、山本有二農林水産大臣は19日、衆院TPP特別委員会理事会で「不適切な発言をして申し訳ない。撤回したい」と陳謝。菅義偉官房長官は山本大臣に厳重注意したと記者会見で語った。

 野党第一党の民進党・笠浩史国対委員長代理は「政府はTPPの問題について国会に対し審議して欲しいとお願いする立場。今の巨大与党をバックにした驕りであり、緩みの極み」と非難。「TPPに際しては審議に入る前から理事が強行採決に言及し、入口から強行ありきの対応は絶対に許されない」と政府・与党の中から相次ぐ「強行採決」の言動を強く批判した。

 また情報開示資料が黒塗り状態で、いわゆる『ノリ弁』状態になっていることについて「日米交渉の当事者は甘利前大臣。情報を出せるものは出してもらう。黒塗りのままなら当事者の甘利前大臣がしっかり疑問に答えるのが当たり前」とし「輸入米の問題は現場で情報開示を求めているが、調査結果をしっかり国民に適切に情報開示することを引き続き求めていく」とした。

 自民党では福井照衆院議員が強行採決発言をし、衆院TPP特別委員会理事を辞任したばかり。民進党の山井和則国対委員長は「福井議員が辞任した時、絶対、強硬はしないと政府、与党が約束した」とし「これから議論をするのに、こともあろうに大臣が強行採決に触れる。こんなことは前代未聞」と政府の姿勢を強く問題視した。

 日本共産党の志位和夫委員長は山本農林水産大臣の発言に「農相が強行採決を事実上けしかけるとは。政府、与党の驕り、ここに極まれり」とツイッターで非難した。(編集担当:森高龍二)

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