米FDA、幼児用ホメオパシー薬が原因で10人が死亡したとして調査に乗り出す

2016年10月18日 20:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 米ハイランド社が製造・販売する、歯の生え始めの痛みを和らげるとする幼児向けホメオパシー薬が原因で過去6年間に10人が死亡、400人が昏睡状態や嘔吐などの健康被害を受けた可能性があるとして、米食品医薬品局 (FDA) が利用中止と廃棄を勧告、調査に乗り出した(東京新聞産経新聞)。

 ホメオパシーでは、「レメディー」と呼ばれる極めて薄く希釈した薬が用いられる。レメディーは薄すぎて何の効果もないと言われているが、しかし逆に薬自体が被害を与えることもないと考えられていた。しかし問題の薬はナス科植物で強い毒性を持つ「ベラドンナ」の成分が含まれていたそうで、これが被害の原因となった可能性が指摘されている。

 ハイランド社は「現時点で商品と健康被害を関連付ける医学的、統計的な証拠は示されていない」と反論している。なお、同社の製品は日本でも「Teething Gel」(生歯ジェル)としてネット販売などで出回っているという。もし該当商品を見かけたら注意されたし。

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