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2016年のノーベル経済学賞は、契約理論に貢献した2氏が共同受賞
headless曰く、 2016年のノーベル経済学賞は、米ハーバード大学のOliver Hart氏と米マサチューセッツ工科大学のBengt Holmström氏が共同受賞した。授賞理由は契約理論への貢献(プレスリリース)。
Holmström氏は1970年代後半、プリンシパル(例:株主)がエージェント(例: CEO)の行動の一部を把握できない場合に、エージェントとの最適な契約をどのように作成すればよいのかを実証した。Holmström氏のインフォーマティブネス原則は、契約がエージェントの実績に関連する情報と報酬額をどのように結びつけるのかを正確に説明している。その後、Holmström氏はこの原則をより現実的な条件に適用できるよう一般化した。
Hart氏は1980年代半ば、不完全契約に対応する契約理論に重要な貢献をした。将来の出来事すべてを契約に盛り込むことはできないため、想定外の事態が発生した場合の主体をどちらに割り当てるのかが問題となる。この契約理論は決定権の最適な割り当てを説明するものだ。Hart氏の発見は経済学の複数の分野だけではなく、政治学や法学にも大きな影響を与えた。
現代の経済は無数の契約により結び付けられている。Hart氏とHolmström氏は契約理論を基礎研究の肥沃なフィールドに変え、利害の対立する双方に利益をもたらす最適な契約の決定方法は、さまざまな分野での政策決定における知的基礎となっているとのこと。
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