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米州が麻疹の排除地域と認定される
南北米大陸やカリブ海地域を含む米州が、麻疹(はしか)の排除地域と認定された(PAHOのニュースリリース、The Vergeの記事、NHKニュースの記事)。
麻疹の排除は米州が世界で初めてであり、新三種混合ワクチンの接種を22年にわたって進めてきた成果だという。米州でワクチンによる予防が可能な病気が排除されたのは、1971年に根絶された天然痘をはじめ、1994年の急性灰白髄炎(ポリオ)、2015年の風疹および先天性風疹症候群に次ぎ、麻疹が5番目となる。
2002年のベネズエラを最後に、米州域内で発生した麻疹の感染拡大は確認されていないという。ただし、域外での感染者が流入するため、麻疹が根絶されたわけではない。ブラジルでは2013年から1年以上にわたって感染が拡大していたという。ブラジルで最後に感染者が確認されたのは2015年7月であり、国際専門家委員会は感染阻止に成功したとの証拠を受け入れ、12年以上にわたる米州域内での発生防止の成果を考慮して排除を宣言したとのこと。
なお、麻疹の感染拡大を防ぐには人口の90~95%が予防接種を受けている必要があるそうだ。米国での接種率はおよそ90%だが、世界全体では80%程度に過ぎないという。排除が宣言されたとはいえ、今後も引き続き予防接種を行い、90%以上の接種率を保たなければ再び感染が拡大する可能性がある。 スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | サイエンス | 医療
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