リカちゃんからカップ麺まで。ソーシャルメディアを活用するコラボ戦略

2016年8月28日 20:15

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記事提供元:エコノミックニュース

総務省 情報通信政策研究所(IICP)が公表している「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、ソーシャルメディアの利用率は全体で6割超に達している

総務省 情報通信政策研究所(IICP)が公表している「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、ソーシャルメディアの利用率は全体で6割超に達している[写真拡大]

 近年、様々な業界業種において、コラボ商品を見かける機会が多くなった。その背景には、TwitterやFacebookなど、ソーシャルメディアの発展があるとみられている。

 総務省 情報通信政策研究所(IICP)が公表している「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、ソーシャルメディアの利用率は全体で6割超に達し、年代別ではそれぞれ、20代で95.0%、30代82.6%、40代70.3%、50代45.9%になることが分かった。また、ソーシャルメディアの利用時間は平日で平均70.9分。時間は前年並みであるものの、利用者数が増加しているという。

 ソーシャルメディアは今や我々の生活の一部になりつつあるが、その発信力を活かすためにコラボ企画は非常に有効な手段といえるようだ。ターゲット層を同じくする異業種でタッグを組んだり、同業社でも協力たりして業界全体の活性化に貢献することもできる。ソーシャルメディアならば、気軽にアクションを起こせるし、コンテンツ化も容易だ。コラボ企業同士で相互にファン増加が見込めたり、拡散・露出が増えたりとWin-Winの企画であるのは間違いない。

 一口にコラボと言っても様々で、例えば、エイプリルフールにタワーレコードとTSUTAYAの2社がアイコンのロゴの色を相互チェンジしたような簡単なものから、東洋水産とBEAMSが約3年にもわたって商品開発を行ったスタイリッシュなカップ麺「マルちゃん×BEAMS ヌードル部」のような大掛かりなコラボ商品もある。

 また、最近話題になっているのが、住宅会社のパナホームと、女性の永遠のともだち「リカちゃん人形」のコラボだ。パナホームは、タカラトミーと共に、オリジナルキャラクター「スマート・リカちゃん」や、リカちゃんハウスの共同開発、リカちゃんファミリーを起用したコラボレーションサイトの公開などを2014年度から展開しており、人気と注目を集めている。今年も7月から9月25日まで、「リカちゃん」の大人の女性向け新ブランド「LiccA(リカ)」との限定コラボで、ときめきをテーマにした展示場来場キャンペーンを開催している。「LiccA」をキャンペーンのイメージキャラクターに採用し、告知ポスターや各種グッズに展開するほか、パナホームの住宅商品そのものもときめきをテーマに、3階建住宅『Vieuno3s(ビューノ スリーエス)』や、富裕層向け戸建住宅 CASART(カサート)『こだわりの邸宅』などを提案、キャンペーン来場者には抽選で「LiccA スタイリッシュドールコレクション」のドールや、パナソニック製品をプレゼントしている。

 このコラボの流行は、まだまだ続きそうだ。コラボすることで話題になれば、既存の商品や市場の掘り起こしにもつながる。日本経済の活性化のためにも、これからも楽しいコラボ商品やコラボキャンペーンの登場に期待したい。(編集担当:藤原伊織)

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