富士ゼロックスと慶大、3Dプリンターの新データフォーマット開発

2016年7月13日 04:26

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新データフォーマット「FAV」のイメージ(富士ゼロックス発表資料より)

新データフォーマット「FAV」のイメージ(富士ゼロックス発表資料より) [写真拡大]

 富士ゼロックスと慶應大学は12日、複雑な工程を経ずに立体物を従来よりも高い表現力で出力する3Dプリント用データフォーマット「FAV」を共同で開発し、その仕様をWebサイト上で公開したと発表した。

 近年、3Dプリンターは立体物の複雑な内部構造を再現でき、またフルカラーでの表現や、異なる材料を組み合わせて造形できるものが登場している。しかし、既存の3Dプリント用データでは、カラー情報や造形に用いる材料情報を保持していないため、表現の幅が広がった3Dプリンターの能力を十分に生かしきれていない。

 「FAV」は、既存の3Dデータフォーマットのように3次元モデルの表面だけではなく、物質の内部構造・色・材料・接合強度などまで含めたより複雑な情報も保持できるデータフォーマット。複雑な工程を経ずに、簡単にカラー情報や材料情報を保持した3Dプリント出力が可能になり、3Dプリンターの能力を生かせるようなった。今後、「FAV」の国際標準化を目指すという。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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