精神疾患による労災請求が過去最多―厚労省

　厚生労働省が公表した2015年度の労災状況によると、仕事による強いストレスなどが原因となる精神疾患を発症したとする請求が前年度から59人増えて1,515人と、過去最多となったことがわかった。そのうち472人（前年度比25人減）が労災認定された。

　精神疾患の請求のうち、自殺（未遂を含む）が199人で、過去2番目に多い93人が認定された。請求が多い業種は「社会保険・社会福祉・介護」「医療業」で、職場環境や過重労働が深刻化していることをうかがわせる。

　精神疾患で請求した人を年代別にみると、40代が459人と最も多く、30代が続いたが、50代が287人と前年度から70人増と大幅に増えたことが目立った。原因では「上司とのトラブル」「（ひどい）嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」が多かった。