三陽商会 コートを軸にした新コンセプトショップ出店へ

2016年4月23日 22:15

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記事提供元:アパレルウェブ

 三陽商会(東京、杉浦昌彦社長)は今秋冬、自社コートブランド「SANYO」を軸にした新コンセプトショップ「サンヨー・エッセンシャルズ(SANYO ESSENTIALS)」を開く計画だ。創業70周年を機に発表した「100年コート」や紡毛ウールの純国産レインコート「レインウール」などの主力アイテムに加え、上質なベーシック商品を集めたブランド「サンヨー・エッセンシャルズ」を揃える。すべてメイドインジャパンの定番アイテムで構成し、商品の持つ普遍的な価値を訴求する。今年度下期(2016年7月~)から、百貨店や都市型商業施設を中心に出店を進める。

 同社は、1946年に創業者の吉原信之氏が防空暗幕を用いて初めてレインコートを製作してから70周年を迎える今年、コートブランド「SANYO」のリブランディングを行う。純国産表示制度「J∞QUALITY商品認証事業」で商品認証を取得した100年コートやレインウールなどに商品を絞り込み、従来海外などで生産していたボリュームゾーンの販売を中止する。全商品を純国産、撥水機能を装備した付加価値の高い商品として打ち出し、値引きも行わない。さらに、トレーサビリティ―も公開することで、「日本の技術力やモノづくり力を体感してもらいたい」(同社)という。

 同社では、2015年9月に開業した三陽銀座タワー6階に、それまでオンラインストア限定で販売してきた「サンヨー・エッセンシャルズ」初の実店舗を開設。100年コートやレインウールも並べ、同社のものづくりに焦点を当てた。同店舗では100年コートを購入する人の約4割が来訪外国人を占めることもあり、ものづくりを軸にした販路拡大を進めてきた。

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海島綿のシャツシリーズは、手摘みで収穫される世界最高級シーアイランドコットンを使用。

「サンヨー・エッセンシャルズ」では、世界に数台しかない特殊な編み機で編んだハイゲージニットや、シルク100%の天然素材を使いホールガーメントで編み上げたシルクリブニット、純正なカシミヤ原毛をホールガーメントで仕上げたカシミヤニットなどを揃える。

「サンヨー・エッセンシャルズ」では、防水機能を持つレザーバッグをはじめ、雑貨アイテムも充実。

店舗には、縦格子や白木、土間など日本で古くから使われている建築要素を取り入れた。店舗デザインを手がけたのは、インテリアデザイン会社デザイン・キットの原祐介氏。

(編集部)

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