一部国産ディーゼル車の排ガス、実走行では基準を大幅に超えるNOxを排出していた

2016年3月7日 21:50

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を受けて、国土交通省がディーゼルエンジン車に対する調査を行った結果が公表された(静岡新聞Car WatchNHK国交省の発表)。

 現行の認証試験で行われている実験施設内で車体を固定して行う試験では問題はなかったため「国内6車種に問題なし」とNHKでは報じられているものの、一般道や高速道で実施したディーゼル車の走行調査においては、一部の国産ディーゼル車が環境基準を大幅に超える窒素酸化物(NOx)を排出していたことが分かったという。

 国交省の発表資料1-2に試験結果がまとめられているが、対象となったマツダCX-5およびデミオ、日産エクストレイル、三菱デリカD:5、トヨタランドクルーザープラドおよびハイエースの6車種のうち、CX-5およびデミオ以外は路上走行試験時には台上試験時を大幅に上回るNOxが排出されていた。これは、外気が低温である場合などにエンジンを保護するため、NOxの排出を軽減するための装置の運転をやめていたことが原因だという。特に日産およびトヨタのディーゼル車については最大で環境基準の約10倍ものNOxを排出しており、実車の素行実態に合わせたテスト方法の検討が課題となっている。

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