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美容部員の7割「60歳過ぎても働きたい
昨年は「資生堂ショック」なるキーワードが話題を集めた。これまで女性が長く働き続けられるよう、両立支援制度を整えてきた資生堂が、子育て中の美容部員にも、帰宅時間の遅い勤務形態や通常通りのノルマを課すなど、改革を進めているとの内容だ。
ひとくちに美容部員といっても、それぞれに抱える事情や仕事へのスタンスは違う。しかし、女性が仕事をもつのも当然になっている昨今、モチベーションをもって働き続けたい美容部員は少なくない。
化粧品メーカーの株式会社シーボンが、50歳以上の美容社員を対象に“働き続けること”に対する意識調査を実施したところ、約7割が「60歳を過ぎても働き続けたい」と回答した。調査は同社が2015年11月に実施。㈱シーボン在職の50歳以上の女性正社員(美容社員)72名(平均年齢55.7歳)に対して、社内アンケートを行ったものだ。
今の仕事についてどう考えているか尋ねたところ、トップは「年齢を意識しないで、仕事を続けられる(45%)」、次いで「体力にきついが生活のために続けている(21%)」「キャリアを重ねたことで、仕事がしやすくなっている(20%)」、「社会とつながっていたいので仕事を続けている(11%)」、の順だった。生活のために美容部員を続ける人も5人に1人いるが、キャリアを積んできた自分を前向きに捉える人も多い。仕事にやりがいがあり、積み重ねたキャリアに自信があるからこそ、7割が「60歳を過ぎても働き続けたい」のだろう。
定年を越えても働き続けたい理由を聞いたところ、最多は「仕事が好きでやりがいがあり、チャレンジできるから(38%)」、次いで「経済的な理由から(30%)」と、現実的な理由も目立つ。一方、「お客様や同僚とつながっていたいから(15%)」や、「自分にとっての生きがいだから(11%)」との回答も少なくない。
働く女性が生活の糧を得ることを目的にするのは当然だが、「やりがい」「生きがい」「人とのつながり」もまた、必要条件なのだろう。1社の社内アンケートだが、高齢女性の就労を考える際の参考データにはなる。(編集担当:北条かや)
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