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Apple、Samsung製品の米国での販売差し止めをついに勝ち取る
headless 曰く、 AppleがついにSamsung製品の米国での販売差し止めを勝ち取った。Appleは2014年にSamsung製品9モデルに対する販売差し止めを連邦地裁に要求していた(裁判所命令PDF、FOSS Patents、Register、9to5Mac)。
差し止め理由となったAppleの特許は米国特許 5,946,647 ('647特許)、8,046,721 ('721特許)、8,074,172 ('172特許)の3件。'647特許はクイックリンクとも呼ばれるデータを分析して自動的にリンク化する機能に関するもので、2016年2月1日に存続期間が終了する。
'721特許はタッチスクリーンのスライド操作で端末をアンロックする機能に関するもの、'172特許はオートコレクト機能に関するものだ。スライドアンロックの特許は欧州で無効と判断されており、オートコレクトの特許は米特許商標庁(USPTO)が無効とする最終的ではない判断を示している。
各特許の差し止め対象となった製品は以下の通り。
'647特許Admire
Galaxy Nexus
Galaxy Note
Galaxy Note II
Galaxy S II
Galaxy S II Epic 4G Touch
Galaxy S II Skyrocket
Galaxy S III
Stratosphere
'721特許 Admire
Galaxy Nexus
Stratosphere
'172特許 Admire
Galaxy Nexus
Galaxy Note
Galaxy S II
Galaxy S II Epic 4G Touch
Galaxy S II Skyrocket
Stratosphere これらはすべて旧モデルであり、実質的にSamsung製品の米国での販売には影響しない。また、'647特許が有効なのは2月1日までなので、これに関する差し止めはほとんど意味がない。しかし、Appleは存続期間終了前なのでなるべく早く差し止め命令を出すよう裁判所に要求したという。製品のごく一部でも特許を侵害していればAppleが販売差し止めに動くということで、他社は今後Appleの特許を侵害していないかどうか慎重に見極める必要があるとの見方もある。
なお、SamsungはAppleに支払った約5億4千8百万ドルの賠償金のうち、デザイン特許に関する約3億9千9百万ドル分の取り消しを求めて連邦最高裁に上告している。連邦最高裁が受理する上告の件数は非常に少ないが、NeweggやDell、eBay、Facebook、Google、Hewlett Packard Enterprise、HP、Vizio、Pegasystemsが上告を受理するように求める法廷助言書を提出したとのこと。
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