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フォルクスワーゲンの排ガス規制対策問題で「クリーンディーゼル」への不信が広がる
ディーゼルエンジンは燃費や効率に優れているものの、黒煙や窒素酸化物(NOx、粒子状物質(PM)など環境に負荷を与える物質が発生しやすいというデメリットがある。そのため、各メーカーは環境汚染対策に注力し、このような排出物をガソリン車並みに減らす技術を備えた「クリーンディーゼル」などと呼ばれるディーゼルエンジン搭載車を販売していた。しかし、昨年独Volkswagen(VW)などが排ガス試験をクリアするために意図的なソフトウェアを搭載したディーゼルエンジン車を販売していたことが明らかになり、この「クリーンディーゼル」への不信が広まっている(New York Times、CarThrottle、autoblog、Slashdot)。
もともとディーゼルエンジンは低速時や低温時は燃焼効率が落ちて汚染物質を放出しやすいという欠陥を有している。各メーカーは技術開発によってこれらの問題を解決しようとしていたが、VWが使用していた問題のソフトウェアの場合、実際の走行では窒素酸化物が最大で基準の40倍になるとのことで、皮肉にもディーゼルエンジンの環境負荷の高さをアピールすることになってしまった。
こういった中、ディーゼル車が普及している欧州ではディーゼル車への規制を厳しくする動きが出ているという。ロンドンでは昨年より、ディーゼル車に対し専用の課税を行うことが検討されているそうだ。パリでも市長が2020年までにディーゼル車を郊外に追い出すための強攻策を検討しているという。
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