是枝裕和監督・最新映画『海よりもまだ深く』- 主演・阿部寛、共演に真木よう子・樹木希林

2015年12月25日 16:40

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記事提供元:ファッションプレス

是枝裕和監督の最新映画『海よりもまだ深く』が、2016年5月21日(土)より全国で公開されることが決定。


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『海よりもまだ深く』は、団地に一人住まいの母・淑子と、長男・良多、その元嫁・響子と11歳の息子・真悟の、家族をめぐるストーリー。


15年前に文学賞を一度とったきりの売れない作家・良多は探偵事務所に勤めているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」だと言い訳している。そんな良多に愛想を尽かして離婚した元嫁・響子と、11歳の息子・真悟。未練たらたらの良多は、探偵技で響子を“張り込み”し、彼女に新しい恋人ができたことに一人ショックを受けている。


ある日、たまたま母・淑子の家に集まった良多と響子と真悟は、台風のため翌朝まで帰れなくなり、一つ屋根の下で一晩を過ごすことに。こうして、偶然取り戻した、夜が明けるまでの束の間の“家族"が始まるが……。


主演にドラマ『下町ロケット』でも話題沸騰の阿部寛。共演に真木よう子、小林聡美、リリー・フランキー、池松壮亮、吉澤太陽、橋爪功、そして樹木希林を迎えた豪華キャストでの布陣も魅力的だ。


是枝裕和監督は本作について次のように語る。「『海よりもまだ深く』の脚本の最初の1ページ目に書いたのは“みんながなりたかった大人になれるわけじゃない”という1行でした。この映画に登場する、阿部寛さん演じる息子も、樹木希林さん演じる母親も、真木よう子さん演じる別れた元嫁も、みな「こんなはずじゃなかった」という思いを抱きながら、夢見た未来とは違ってしまった今を生きています。そして、映画の主な舞台になる公団住宅も、建設された当時は思いもしなかったであろう、老人ばかりの現在を生きています。


今回の映画は、そんなどうしようもない現実を抱えながらも、夢を諦めることも出来ず、だからこそ幸せを手に出来ないでいる、そんな等身大の人々の今に寄り添ったお話です。


なんというか、僕が死んだ後に、神様か閻魔様の前に連れて行かれて、お前は下界で何をしたんだ、と問われたら、真っ先にこの『海よりもまだ深く』を観せると思います。集大成とか、代表作といった言葉がふさわしいわけではないのですが、自分の今を一番色濃く反映出来た作品であることは間違いないです。」。


※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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