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フラッシュ技術を利用したI/O intensiveストレージの15年売上額は196億円の見込み
IT専門調査会社 IDC Japanは、国内エンタープライズストレージシステム(外付型ストレージとサーバー内蔵型ストレージの合計)のメディアタイプ別市場実績と2019年までの予測を発表した。これによると、フラッシュ技術を利用したI/O intensiveストレージの2014年の売上額は137億8,000万円(前年比58.1%増)、2015年は196億3,600万円(同42.5%増)が見込まれます。また、I/O intensiveストレージの2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は27.1%で、2019年には457億4,500万円に達すると予測している。
IDCではエンタープライズストレージシステムをPerformance optimized(FC、SASのインターフェースを持ち、回転数が1万回転以上のHDDを搭載したシステム)、Capacity optimized(SATA、SASのインターフェースを持ち、回転数が7,200回転以下のHDDを搭載したシステム)、I/O intensive(フラッシュなどのソリッドステートストレージを搭載し、主に高速なリード/ライトが必要とされる用途で利用されるシステム)の3つのメディアタイプに分類し市場実績の調査と予測を行っている。2014年から2015年にかけては、国内エンタープライズストレージシステム市場においてフラッシュ技術を利用したI/O intensiveストレージの普及が本格化しているという。
高いI/O性能と低レイテンシーを特徴とするフラッシュストレージの普及が本格化したのは、データベースやデータウエアハウス/ビジネスインテリジェンス、Web、OLTPなどのアプリケーションにおいて、既存のPerformance optimizedストレージよりもさらに高いストレージI/O性能を求める需要が拡大しているほか、サーバー仮想化やデスクトップ仮想化といった仮想化環境の普及と共に、仮想化環境で利用されるストレージI/O性能のボトルネック解消が強く求められるようになってきたため。
2014年~2015年の大きな特徴は、フラッシュデバイスのみを搭載したオールフラッシュアレイ(All Flash Array:AFA)の市場が国内でも急速に立ち上がってきたこと。AFA市場は当初は新興ストレージベンダーを主体に立ち上がったが、大手ストレージベンダーが相次いで参入したことで市場の成長が加速されている。
また、非常に高い高速性が求められる「Tier 0」(ティアゼロ)市場に加え、汎用プライマリストレージの置き換えを狙う「Tier 1」(ティアワン)市場での需要が拡大し始めたこともAFA市場の成長をけん引しているという。「Tier 1」市場での需要拡大を図るために、AFAも高速性を追求するだけではなく、汎用プライマリストレージと同様に、データサービス(スナップショット、レプリケーションなど)機能の強化を進めている。
IDCでは、2014年~2019年における国内エンタープライズストレージシステム全体の売上額のCAGRを1.3%と予測しているが、このうちI/O intensiveストレージは27.1%、Performance optimizedストレージはマイナス12.4%、Capacity optimizedストレージは8.5%と予測している。(編集担当:慶尾六郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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