大塚製薬の米子会社がアルツハイマー型認知症治療薬の臨床試験

2015年11月18日 05:31

印刷

 大塚製薬は17日、米国子会社アバニア社が、新規化合物である「AVP-786」がアルツハイマー型認知症に伴う行動障害の治療薬として第Ⅲ相臨床試験を開始し、最初の患者登録が完了したと発表した。

 アバニア社は、現在有効で安全な治療薬が無いアルツハイマー型認知症に伴う行動障害に着目し、デキストロメトルファン(DM)に関する治療薬の研究開発を進めてきた。「AVP-786」については米国で2つの第Ⅲ相臨床試験を行う予定。

 「AVP-786」は、DMを重水素化し、キニジンの投与量を少なくした新規化合物となる配合剤。キニジンは肝臓の代謝酵素を阻害し、DMの血中濃度を高め中枢に作用する。臨床試験は、多施設共同ランダム化プラセボ比較試験で、アルツハイマー型認知症の行動障害を対象に有効性、安全性や忍容性を調べることを目的とする。

関連記事