関連記事
人工物によって定義される最後のSI基本単位「キログラム」の再定義、2018年予定
記事提供元:スラド
あるAnonymous Coward 曰く、 科学と工学技術の向上が進むと、より正確な測定技術が必要となってくる。そして、測定値を支える標準単位は絶対に変更してはならない。パリ郊外の高セキュリティ保管庫には、126年間もの間、キログラムの定義を決めるための「国際キログラム原器」が保存されてきた。しかし、キログラム原器も洗浄で1億分の6程度軽くなったこともあり、高精度の測定が必要な先端科学の世界ではより正確で安定的な定義が求められていた。そのため、2018年にキログラムの再定義が行われる計画となったようだ(nature、Slashdot)。
キログラムは1889年以来、人工物によって定義される唯一のSI基本単位として残されてきた。そこで、2011年に国際度量衡委員会はキログラムを再定義することに合意した。2013年にはプランク定数を基準として用いることが決められたが、精度が十分ではないことから採用が見送られた。のちにアボガドロプロジェクトとして知られる国際チームにより、アボガドロ定数が有望であることが示された。ただ、これで決定ではなく、ワットバランス装置を使用し、プランク定数の精度を高める試みなどもある。
スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | サイエンス
関連ストーリー:
1キログラムの基準、120年ぶりに見直しへ 2011年10月17日
揺らぐキログラムの定義。異なる実験結果を平均すればいい ? 2011年02月02日
世界で「最も丸い」シリコン球体を作って1kgを定義する試み 2008年07月03日
※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク