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ホンダ、FCVやEVから大容量電力を給電するインバータの市販モデル発表
自動車メーカーの出展はホンダとマツダだけの寂しい現状。が、ホンダはFCVから大容量電力を供給するための外部給電用インバータ市販予定モデル「Power Exporter 9000」を展示した[写真拡大]
ITとエレクトロニクスの見本市「CEATEC JAPAN 2015」が10月7日から幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催された。
このイベントに参加した数少ない自動車メーカーのホンダは、FCV(燃料電池車)のコンセプトカーとなる「Honda FCV CONCEPT」を同社ブースに置いた。この「Honda FCV CONCEPT」は2013年11月に開催されたロサンゼルスオートショーで世界初公開されたコンセプトカーで、ドアノブさえも無い完全なプロトタイプだ。
が、今回ホンダの「CEATEC」出展の目玉は、世界初公開となるFCVと接続して電源を外部供給する外部給電用インバータの市販予定モデル「Power Exporter 9000」だ。これまでに公開されてきたコンセプトモデル「Power Exporter CONCEPT 9000」などと異なり、市販間近というだけに現実的な仕上がりとなっている。ちなみに、来年3月に市販予定の赤いボディカラーの新型ホンダFCVは、10月30日から一般公開される「第44回・東京モーターショー」に展示公開される。
「Power Exporter 9000」は車両のCHAdeMO(チャデモ/給電装置)ポートから直流電気(DC)を受けとり、ACに変換して家庭などに電力を供給するための外部給電器。FCVと簡単に接続でき、最大9kVAを出力可能。アウトドア用途はもちろん、災害時などの非常用電源としての活用も期待される。
V2L(Vehicle to Load)ガイドラインに沿った装置となっているため、ホンダ以外のFCV、EV、PHEVなどとも接続可能だという。FCVと接続すれば排出ガスゼロの電源となると説明されている。
Honda FCV CONCEPTと接続した場合、一般家庭で約7日分の電力を供給できる。最大9kVAの出力の内訳は、家庭向け給電が3kVA、200Vまたは100Vを供給する単相3線で6kVAを出力可能だ。一般家庭に必要とされる3kVAの電力を軽々とクリアし、業務用エアコンや調理機器なども無理なくカバーできるという。
FCV CONCEPTが生みだした電力は、車両の横に置かれた外部給電機「Power Exporter 9000」を介することで、一般の電気機器などに使える電力へと変換する。
ホンダは鳥取大学医学部附属病院と医療機器への電力供給を「Power Exporter 9000」を介して行なう共同実験・研究を実施。結果、キレイな波形の交流電流が安定供給でき、電気を医療機器で使った場合にトラブルなく使えることを確認した。今後、災害時の非常用電源として活用が期待されるという。災害時などにおける非常電源としての活用はもちろん、けが人の治療やケアにも十分対応できるという能力の高さを持っている。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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