2015年のノーベル化学賞はDNA修復の仕組みを解明した3氏が共同受賞

2015年10月8日 15:14

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記事提供元:スラド

headless 曰く、 2015年のノーベル化学賞は、英フランシス・クリック研究所のTomas Lindahl氏と米ハワード・ヒューズ医学研究所のPaul Modrich氏、米ノースカロライナ大学のAziz Sancar氏3氏による共同受賞となった。授賞理由は、DNA修復の仕組みに関する研究(概要CNN.co.jp)。

 1970年代初頭、DNAは非常に安定した分子だと考えられていたが、Lindahl氏はDNAが地球上での生命の発生を不可能にするような速度で崩壊していくことを証明。ここからLindahl氏は、崩壊したDNAを継続的に修復していく塩基除去修復の仕組みを発見した。Sancar氏は細胞が紫外線によって損傷したDNAを修復する、ヌクレオチド除去修復の仕組みを発見。Modrich氏は細胞分裂の際に発生するDNA損傷を修復する、ミスマッチ修復の仕組みを明らかにした。

 3氏の研究は細胞の機能に関する基礎的な理解や、がんの新たな治療法の開発などに利用できる知識をもたらしている。

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