Adblock Plus、「控えめな広告」のホワイトリスト登録プロセスを独立した委員会で管理する計画

2015年10月4日 19:22

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記事提供元:スラド

Adblock PlusではAcceptable Ads(許容可能な広告)をホワイトリストに指定して、控えめな広告をブロック対象から除外する仕組みを用意しているが、2016年にも独立した審査委員会を設置してホワイトリストの管理を委ねることを計画しているそうだ(プレスリリースThe Registerの記事The Guardianの記事WSJの記事BBC Newsの記事)。

現在、ホワイトリストにはおよそ700件のWebサイトが登録されている。このうち10%程度がAdblock Plusおよびホワイトリストを管理するEyeo GmbHに手数料を支払っているが、手数料を支払えばホワイトリストに登録されるわけではなく、許容可能な広告の条件を満たす必要がある。しかし、どの企業が手数料をいくら支払っているかといった点が公表されていないため、企業が金銭を支払って広告を表示させているという批判や、広告を人質に取って手数料を支払わせているという批判もある。2月にはGoogleやAmazon、MicrosoftなどがEyeoに手数料を支払っていることが報じられ、スラドでも話題になった。

許容可能な広告に関するプログラムは公開されたフォーラムで管理されているが、指定基準の維持などにAdblock Plus側が大きな役割を担っているという。Adblock Plusでは、ホワイトリストへの登録プロセスを独立した委員会で管理することにより、透明性を高めることが可能になると考えているようだ。

許容可能な広告プログラムについては、「Crystal」や「AdBlock」といった広告ブロック拡張機能が参加したことも最近話題になっている。また、AdBlockを買収した謎の新オーナーがAdblock Plusではないかという見方も出ている。

ちなみに、EyeoではiOS 9のSafari向けに無料の広告ブロック拡張機能「Adblock Plus (ADP)」を9月30日にリリースしている。F-Secureも無料の「F-Secure ADBLOCKER」を9月29日にリリースしており、iOS 9のSafariで利用可能な無料の広告ブロック拡張機能も選択肢が広がっているようだ。 スラドのコメントを読む | ITセクション | ソフトウェア | 広告 | インターネット | IT | お金

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