電気エネルギーで有機物を合成する「電気合成」を行う微生物の存在やそのメカニズムが特定される

2015年9月29日 15:38

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記事提供元:スラド

 理化学研究所や東京大学の研究者らによるチームが、「電気で生きる微生物」の特定とその代謝反応の検出に成功したと発表した。

 太陽光が届かない深海などの環境において、光合成や化学合成ではなく電気を使った合成で生存のためのエネルギーを得ている微生物が存在するのではないか、との仮説からスタートした研究とのこと。

 研究チームでは鉄イオンをエネルギーとして利用する鉄酸化細菌の一種である「Acidithiobacillus ferrooxidans(A.ferrooxidans)」に着目、この細菌が電流を使って二酸化炭素から有機物を合成していることを突き止めたそうだ。また、そのために外膜から内膜にかけて広がる分岐型の電子輸送経路を昇圧回路のように利用していることも分かったという。

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