リチウムイオンバッテリーをより安全かつ長寿命にできる新しい固体電解質をMITとSamsungが開発

2015年8月21日 10:58

印刷

記事提供元:スラド

minet 曰く、 米マサチューセッツ工科大学、韓国Samaung、およびカリフォルニア州とメリーランド州の研究者チームは、リチウムイオンバッテリーに使用可能な新しい固体電解質を開発した。(MITニュースリリースPC Watch

 現在二次電池として広く利用されているリチウムイオンバッテリーは液体の電解質を利用しているが、発熱・発火の問題があり、過去にはボーイング787の発煙など、しばしば事故が発生しており、より安全な電解質が求められていた。

 従来の固体電解質には、リチウムイオンの移動速度が遅い欠点があったが、研究チームはその問題を解決した。さらに研究チームによれば、新しい固体電解質は、「寿命・安全性・コストの問題をほぼ全て解決する、まさにゲームチェンジャー」だという。

 リリースには、

 壁に投げつけたり、爪で引っ掻いたり、焼いたりしても問題ない。 
 電解質が分解せず、数十万回の充放電サイクルを行える。 
 低温の、-20℉(約-30℃)付近でも動作する。 
 (現在のバッテリーと比較し)出力密度を20〜30%増大させられる。 など、多くのメリットが挙げられている。

 スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | テクノロジー | サイエンス

 関連ストーリー:
英パイロット協会、リチウム電池は預入手荷物にせずに機内に持ち込むことを推奨 2015年07月17日
1万回充電可能な超速充電バッテリ、南洋理工大学が開発 2014年10月17日
リチウムイオン比容量7倍の次世代電池を実現できるかもしれない原理が開発される 2014年07月17日
ボーイング 787 でトラブル相次ぐ 2013年01月16日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事