高糖分、高脂肪の食事は認知機能を損なう。原因は腸内細菌?

2015年6月30日 22:10

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 高糖分、高脂肪の食生活は心と体の機能を損なわせるとの研究が発表された(Slashdot)。

 オレゴン州立大学の行った実験でマウスに高糖分もしくは高脂肪の食事を4週間与えたところ、精神機能および身体機能両方に衰えが確認されたとのこと。特に認知的柔軟性の衰えが顕著であったという。

 人に置き換えると、たとえばいつもの帰り道が途中通れなくなってしまい迂回路を探さなければならないといった場合、認知的柔軟性の高い人であればその状況に直ちに適応できる。しかし認知的柔軟性が損なわれていた場合、この作業は非常にストレスが多く苦痛や困難を伴うものになるとのことだ。

 認知的柔軟性が衰える原因は腸内細菌のバランスの変化にあると考えられるという。腸内細菌は神経伝達物質を放出することが知られており、感覚神経や免疫システムを刺激し様々な生物学的機能に影響を与えているとのこと。脳も同様に影響を受けるといい、その経路や作用などは今後さらに調べていくとしている。

 また、特に高糖分の食事での影響が大きく、短期および長期記憶の両方において学習障害が認められたとのことだ。

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