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「実にけしからん」NHK番組で谷垣幹事長
自民党の谷垣禎一幹事長は28日のNHK番組で、党の若手議員らが作家の百田尚樹氏を講師に招いて開いた任意の勉強会(文化芸術懇話会)で「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけてほしい」など、政治家としての資質を疑うメディア批判を行ったことに「わが党の姿勢を誤解させるような議論がこの会合であった。報道に対するわが党の考え方からしても、極めて誤解を招くもの。また、安保法案の審議で、一番理解をして頂きたいと思っている沖縄の人たちに対しても、これにやや反する議論があった」とし「軽率な議論で、実(まこと)にけしからん」と関係議員を処分した理由を語った。
自民党は27日夕、文化芸術懇話会代表の木原稔青年局長を1年役職停止にしたほか、問題発言のあった大西英男衆院議員(東京16区)、長尾敬衆院議員(近畿ブロック)、井上貴博衆院議員(福岡1区)の3人を厳重注意した。
民主党の福山哲郎幹事長代理は「コメントするのも嫌な話だった。総理は一昨日、謝罪もしないし、処分もしない意向を示していた。国会に迷惑をかけたというのは木原議員(文化芸術懇話会代表)から出ていたが、迷惑をかけたのは、国民や沖縄のみなさんにだ。まったく何の処分か分からない。トカゲの尻尾きりではおさまらない」と批判した。
与党・公明党の井上義久幹事長も「報道の自由、言論の自由は最大限尊重されるべき。圧力をかけるとお考えなら、政治家としての基本的認識が間違っている。自民党の若手の集まりで、そうした議論がされたというのは極めて残念だし、遺憾だ」と危惧した。
維新の党の柿沢未途幹事長は「軽率かつ重大だ。数に驕っているとしか国民には思えない」と問題視した。また、柿沢幹事長はツイッターで、番組後の感想を載せ「自民党勉強会のアホなマスコミ圧力発言もあり、谷垣幹事長はお気の毒な感じ」とつぶやいた。
日本共産党の山下芳生書記局長は「マスコミに対する言論規制を求める暴論が相次いだ。こういう政府に安保法案を扱う資格はないと言わざるを得ない」と酷評した。
次世代の党の松沢成文幹事長は「自分たちの政策を理解されないのをメディアのせいにし、言語道断。猛省を促したい」とした。
社会民主党の又市征治幹事長は「政治が言論の自由を圧殺しようという馬鹿げた話を何人もやっている。驕りの話ではない。深刻な話。自民党はしっかり対応されたい」と党執行部に対応を求めた。この問題については週明け国会での自民党総裁としての安倍晋三総理の発言にも関心が集まる。(編集担当:森高龍二)
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