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「羽衣チョーク」を探す数学者たち
あるAnonymous Coward 曰く、 チョークのトップメーカーである羽衣文具が今年3月をもって廃業したが、日本だけでなく海外でもこのメーカーの製造する「羽衣チョーク」の在庫を探す人々が絶えないそうだ。
羽衣文具が製造する羽衣チョークは「チョーク界のロールスロイス」とも呼ばれる品質だそうで、その繊細な書き味や折れにくさ、手に粉がつかないことなど黒板使用者たちに愛用者が多かったという。Gizmodoでは羽衣チョークの在庫を血眼になって探す数学者たちの話が取り上げられている。
とある数学掲示板では羽衣チョークの入手方法についてのスレッドが立ち上がっていたり、「夢のチョーク」と題しブログエントリを投稿する数学者がいる程このチョークは数学界では有名かつ重要な逸品らしい。
数学者がなぜ黒板とチョークにこだわるかと言えば「偏屈で古い人々」だからと自虐的に言う者もいるらしいが、パワーポイントといったスライドなどは解答をステップ毎に書き出すのには向いていなかったり、そもそもこういったテクノロジーは最も重要なときに不具合が起きたりするといった理由があるとのこと。
ではホワイトボードがあるではないかと思いきや、ホワイトボードをきれいに保つのは黒板よりもずっと手間がかかるそうで、またホワイトボードマーカーのインクがいつ切れるか分からないというのも大きなストレスらしい。人を交えて数学の議論をする場合などは黒板に書き出すのが一番いいというのが彼らの結論のようだ。
今後15年分の羽衣チョークの在庫を購入するという猛者もいるらしいが、ガジェット通信によると幸運なことに国外ではあるが羽衣文具の機材は買い取られ生産ラインも整えられ、羽衣チョークが無くなることは回避されたとのことだ。
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