ケイ・オプティコム、「mineo」にドコモ回線を追加

2015年6月6日 21:01

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 格安スマートフォン(多機能携帯電話)「mineo(マイネオ)」やSIM事業を展開する、関西電力<9503>グループのケイ・オプティコムは26日、「mineo」で9月よりNTTドコモ<9437>の回線を利用したサービスの提供を開始するとの発表を行った。ケイ・オプティコムは仮想移動体サービス事業者(MVNO)として、14年6月にKDDI<9433>の回線を利用して全国サービスを開始。今回のNTTドコモの回線を利用したサービスの開始により、大手キャリア2社いずれかの回線を選べるようになる。こうして複数の大手キャリアの回線を利用したサービスの提供は、国内初となる。今回のサービスはNTTドコモの顧客も乗り換えられる仕様となっており、ケイ・オプティコムとしてはこれにより顧客数の拡大をはかりたい考えだ。

 9月より開始されるNTTドコモの回線を使ったサービスの料金体系は現在検討中だが、契約した携帯電話会社以外で端末が使えないように制限をかける「SIMロック」の解除が5月に義務化されたことを受けて、今後は使い慣れた端末でのサービスを利用しようとする顧客が増えるとの予想もあることから、今回のNTTドコモの回線を利用したサービスの開始により、ケイ・オプティコムに一定数の顧客が流れることも十分考えられる。

 今回の発表に際してケイ・オプティコムは、「お客様がお使いのエリアでのつながりやすさやお持ちの端末により、最適な回線をお選びいただけるようになります。月額料金は、市場価格と同等の料金水準を予定しており、使いやすさはそのままに、お客様の選択肢を広げます」とのコメントを発表している。

 こうしてKDDIの回線に加えてNTTドコモの回線も利用できるようになった今回のサービスだが、さらにケイ・オプティコムは、現在提供している家族間で余ったデータ容量を共有することができる「パケットシェア」機能も拡充し、KDDIの回線を利用している顧客とNTTドコモの回線を利用している顧客間で共有できるようにするとしている。

 そして同日、ケイ・プティコムは「mineo 」で7月より法人向けのサービスの提供も開始すると発表。こちらでは毎月の1回線あたりのデータ容量として500MB、1GB、4GB、5GBの4種類を用意しており、月額料金はそれぞれ700円、850円、980円、1580円(すべて税抜き)となっている。

 SIMロック解除が義務化されたことで、今後ますますこうした「複数の大手キャリア回線を利用したサービス」が増えそうな気配だ。(編集担当:滝川幸平)

■関連記事
ソフトバンク、「PHSからのiPhoneキャンペーン」開始
米グーグル、米携帯電話市場に本格参入
格安スマホ購入で「失敗した」20% 「使い方分からず」「サポートに不満」
イオン、格安スマホの通信料を半年間実質0円に
【2014年の振り返りと2015年の展望】通信業界(モバイル) それは泳ぎ続けないと死んでしまう回遊魚

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事