大成建設、太陽光発電設備の短期・低コストで施工する架台基礎構築を開発

2015年5月27日 16:32

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簡易斜杭基礎「T-Root」 (大成建設の発表資料より)

簡易斜杭基礎「T-Root」 (大成建設の発表資料より)[写真拡大]

 大成建設は27日、ラスコジャパン、ブイ・エス・エル・ジャパンと共同で、太陽光発電設備の架台基礎構築を短工期かつ低コストで施工可能な簡易斜杭基礎「T-Root」を開発したと発表した。

 「T-Root」は樹木の根が地中に広がる形状をヒントに基礎構造として応用した技術で、軽量でコンパクトなダクタイル鋳鉄製台座を基礎フーチングとして使用し、4本の鋼管をハンディー型の電動ハンマーで斜めに配置する簡易斜杭基礎技術。

 杭材には汎用性の高い鋼管を用いるため低コストで資材を調達でき、コンクリート基礎と比べ施工にかかる工種を削減できることから短工期での施工が可能となる。また、容易に撤去でき、鋳鉄製台座と杭材は再利用することができる。

 「斜杭構造」と台座に鋼管杭を固定する「杭頭固定機能」により、台座と鋼管杭の一体化を図り、使用材料が小口径の短い鋼管杭でも外力に対して大きな抵抗力が得られる。また、硬質・礫質地盤以外の地質に対応し、「杭頭固定機能」を有した基礎フーチングの使用により、従来の斜杭では難しいとされてきた水田跡地等の軟弱粘性土地盤への適用が可能となる。さらに、重機を使用できないような施工上の制約を受ける既設構造物周辺、狭隘地、傾斜地での施工が容易となる。

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