(中国)建物の“地下漏水”深刻、路面陥没や家屋倒壊が頻発

2015年5月26日 13:38

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記事提供元:フィスコ


*13:38JST (中国)建物の“地下漏水”深刻、路面陥没や家屋倒壊が頻発
地下漏水問題が中国で再びクローズアップされてきた。「地下漏水」を原因とする路面の陥没、家屋の倒壊が頻発しているためだ。中国建築防水協会と北京零点市場調査・分析公司が共同でまとめた2013年の調査報告書によると、中国全土の建築物の地下漏水率は57.51%の高水準。100%に到達する都市すら報告されたという。経済参考報が26日付で伝えた。
北京市大興区では昨年9月、道路を左折しようとしたコンクリートミキサー車が、突然の地面陥没で横転する事故が起きた。道路脇の緑化帯に設けられた配線検査溝に地下水が漏れ出し、路面の下に直径約2メートルの空洞が形成されたいたことが原因だった。
また同年4月には、浙江省奉化市で築20年のアパートが突然倒壊し、住民1人が犠牲となる死亡事故が起きた。負傷者も6人出て、うち少女は足を切断する重傷を負った。事故後の調査で、地下の漏水が原因だとする報告がまとめられている。建物の周辺2カ所では、50センチほど掘っただけで大量の地下水が漏れ出した。
こうした漏水を引き起こす要因として挙げられるのは、建物の地下構造自体の欠陥。構造上の欠陥があれば、その上面にいかに良い防水材料を張っても地下の漏水を防ぐことはできない。長年の漏水で鉄筋の腐食、コンクリートの劣化を進行させ、建物寿命を縮めてしまう。
このほか、上水道管の不具合も無視できない問題として挙げられている。設計不良や老朽化がその要因だ。住房和城郷建設部(住宅都市農村建設部)の2013年調査によれば、全国の上水道管の漏水率は15.69%に達し、2010年の15.49%からさらに0.2ポイント拡大した。牡丹江(黒竜江省)、延吉(吉林省)などの各都市では、上水道管の漏水率が50%を超えている。いずれにしても、先進国の平均である8~10%を大きく超過し、品質の確保や設備の更新が求められている状況だ。

【亜州IR】《ZN》

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