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旅客機を利用する方が乗用車を利用するよりも環境に配慮していることになる?
現在、米国では国内線旅客機を利用する方が乗用車を利用するよりもエネルギー強度(energy intensity: ここでは1人の人を一定距離移動させるのに必要なエネルギーを示す)が少ないという研究結果を、ミシガン大学交通研究所研究教授のMichael Sivak氏が発表した(The Washington Postの記事、論文アブストラクト: PDF、本家/.)。
かつて国内線旅客機のエネルギー強度は乗用車を大きく上回っていた。飛行機・自動車ともに燃費の向上が進んでいるが、逆転の理由は乗客数だという。現在では自家用車をドライバー1人で利用することが増加しているのに対し、国内線旅客機は座席数を増やして乗客を詰め込んでいる。その結果、2012年の米国での平均エネルギー強度は乗用車の場合に1人1マイルあたり4,211BTU(英熱量: 1ポンドの水を華氏1度上げるのに必要な熱量、約1,055ジュール)、国内線旅客機の場合に1人1マイルあたり2,033BTUとなっているそうだ。
ただし、自動車の場合は低燃費車を利用すれば燃料消費は少なくなり、同乗者を増やせば1人あたりの燃料消費も少なくなる。飛行機の場合は離陸時に多くの燃料を消費するため、長距離フライトの方が効率が良い。また、平均的な移動距離を比較すると飛行機の方が自動車よりも大幅に長距離を移動することになるため、トータルの燃料消費も飛行機の方が多くなる。そのため、800キロメートル程度の移動であれば、同乗者を増やすことで乗用車の方が旅客機よりもエネルギー強度は少なくなるとのこと。The Washington Postの記事では、長距離の場合はバスや鉄道を利用すれば、大幅に少ないエネルギー強度で移動可能となるとしている。 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | 地球 | 電力 | サイエンス | 交通
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