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GCC 5.1リリース
あるAnonymous Coward 曰く、 4月22日、GCC 5.1がリリースされた(GCC 5 Release Series、ChangeLog、SourceForge.JP Magazine)。
2014年に新しくなったGCCの開発スケジュールにおける初のリリースバージョンとなる。主な変更点としては、IPOやLTOの改善、OpenMP、ClikPlus等の言語拡張のサポート強化、C++14のサポート強化、Golang 1.4.2のサポート、AVX512サポート等が挙げられる。
特に重要な変更点としては、デフォルトでlibstdc++のABIを新しい物に変更する様になった。これに伴い、std::type_traitsライブラリの複数のメタ関数に名前の変更が起きる。また、std::basic_string (std::string)の実装がCOWからSSOに変わる。古いABIを用いる場合は_GLIBCXX_USE_CXX11_ABIを0にセットする。
また、興味深い点として、GCCの機能を共有ライブラリ化したlibgccjitのexperimental版が挙げられる。このライブラリによって、GCCによるC/C++プログラムのコンパイルのためのAPIが提供される。LLVM/Clangではこれらの機能は開発当初から提供され、コード補完ライブラリやC++インタプリタ等の優れたサードパーティツールの開発に役立った。この分野ではGCCは後発(libgccjitの開発は2013年から始まった)だが、今後に期待したい。
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