リクルート、人工知能の研究所を開設 AIの世界的権威を招聘

2015年4月16日 10:34

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 リクルートは15日、研究開発投資を目的とした組織「Recruit Institute of Technology」(RIT)を人工知能(AI)の研究所として再編し、AI分野の世界的権威を新たにアドバイザーとして迎え、グローバル規模のAI研究を開始したと発表した。

 同社は、「2020年に総合人材サービス領域でグローバルNo.1、2030年に人材領域・販売促進支援領域でグローバルNo.1」という中長期な戦略ビジョンの実現に向け、破壊的技術(Disruptive Technology)としてのAI研究に着目。4月1日からAI分野の研究所として新生RITをスタートさせている。

 今回、AI分野の世界的権威2名を新たにアドバイザーとして迎え、今後は、人材領域・販促領域を中心に、海外事業・国内事業を推進するリクルートグループ各社と連携したグローバル規模のAI研究を進めていく。その研究成果として、産業界と生活者を結びつける「マッチングサービス」を実現し、生活者一人ひとりのポジティブな行動を支援していく。

 1名は、世界で初めて機械学習の学部を設立、自身が設立したスタートアップの一部を米国大手求人サイトのMonster.comに売却した経験を持つ「Tom M. Mitchell(米カーネギーメロン大学教授)」。

 もう1名は、ウェブからの情報抽出、マシンリーディング、質問応答技術など、情報検索分野における著名な研究者で過去に設立したAIスタートアップをMicrosoftやeBayなどにバイアウトした経験を持つ「Oren Etzioni(Allen Institute for Artificial Intelligence CEO 元・米ワシントン大学教授)」。

 そのほかにも、米スタンフォード大学のコンピューターフォーラムのメンバーとなり、Christopher D. Manning教授のもとに客員研究員を派遣して自然言語処理研究を行う予定という。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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