オリンパスと理研、生きた細胞の微細構造を高速で捉える超解像顕微鏡技術を開発

2015年4月15日 21:33

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オリンパスと理化学研究所が開発したスピニングディスク超解像顕微鏡法の模式図(オリンパスの発表資料より)

オリンパスと理化学研究所が開発したスピニングディスク超解像顕微鏡法の模式図(オリンパスの発表資料より)[写真拡大]

  • 蛍光ビーズを用いた原理の確認実験(オリンパスの発表資料より)

 オリンパスは15日、理化学研究所(理研)と共同で、画像取得時間を大幅に短縮し、生きた細胞内の微細構造の観察を可能にする超解像蛍光顕微鏡法の新技術「スピニングディスク超解像顕微鏡法(SDSRM:Spinning Disk Super-Resolution Microscopy)」を開発したと発表した。

 今回開発した新技術は、超解像蛍光顕微鏡法の1つである「構造化照明法」と同等の約100nmの空間分解能を、100分の1秒の時間分解能(じかんぶんかいのう)で可能にする。これまでの超解像蛍光顕微鏡は、画像取得に約1秒~数分程度かかっていたが、新技術を用いることで、これまでは困難であった生きた細胞内で活発に動き回る細胞内小器官の挙動を捉えることができるようになる。

 また、従来の共焦点顕微鏡の応用で実現可能であり、従来の超解像蛍光顕微鏡と比較して装置導入が容易にできることが期待されるとしている。

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