SpaceX、新ロケットエンジン開発のためにソフトウェア開発に乗り出す

2015年4月1日 12:30

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 民間宇宙開発企業SpaceXはサンノゼで開催されたGPU Technologyカンファレンスの席上で、火星に人類の開拓者グループを送り出すということは簡単ではないと説明した。SpaceXの研究ディレクターであるAdam Lichtl氏によると、火星向けロケットでは、巨大かつ効率的なエンジンが必要となるという。また帰還用の燃料を確保するためにも、メタンを利用した新しいエンジン開発が求められているが、その開発の壁は非常に高いという。その理由の一つが流体とガスの動き、それらの点火をシミュレートするためのソフトウェアにあるという(THE PLATFORMSlashdot)。

 ロケットエンジン開発現場ではコンピューター上で内部燃焼をシミュレーションし、実用化に必要な課題を乗り越えようとしている。しかし、現在のソフトウェアは、石油ベースのケロシン向けになっており、メタンを使ったロケットエンジンのデザインを行うには適していないという。そのためSpaceXはサンディア国立研究所やさまざまな研究機関と共同で熱流体解析向けのソフトウェアを開発しているそうだ。このソフトウェアはまだ名前も無いが、イーロン・マスクにとってはかなり皮肉な出来となるという。なぜなら、すべての種類燃料を使った内燃機関の性能向上に使うことができるためだ。

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