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富士通研、低解像度の映像から人の動きを高精度に検出する技術を開発
富士通研究所は6日、顔が判別できない低解像度映像から人の動きを高精度に検出し、人の流れを認識する技術を業界で初めて開発したと発表した。
従来、監視カメラの映像を解析して人の流れを認識する際に、解像度が高く人が特定されてしまう場合もあり、活用できてないという問題があった。今回、顔が判別できないように映像全体を高解像度から低解像度に落としても、人に残る特徴を複数抽出することで、高精度に人の動きが検出できる技術を開発した。
新開発の技術では、低解像度映像でも、人の姿勢や撮影方向の影響を受けずに人特有の特徴が残る部位として頭部に着目した。頭部は、前後左右いずれの方向から見ても、ほぼ楕円型であるという形状特徴があり、さらに人の上部にあるといった位置の特徴を備えている。こうした特徴は、低解像度でも失われにくいという点を利用した。
具体的な抽出方法は、まず頭部の形状特徴に着目し、入力画像から頭部候補を抽出する。同じような形状が多く検出されるため、頭部下部にある胴体部分を合わせて使うことで、低解像度でも高精度に人を検出する。検出の際に、人の前後関係を認識して手前の人から順番に検出し、重なって隠れる部分を奥側の人の動体部分の検出に反映させることで、多数の人が重なり合って映っている場合でも人を確実に検出する。この方法により、複数の人の頭部と胴体部分をそれぞれ認識することができるという。
富士通研究所は、さらなる実証実験により人の検出精度を向上し、同技術の2015年度中の実用化を目指す。
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