旭化成、米国の高分子ポリマー膜メーカーの電池部門を2600億円で買収

2015年2月24日 19:32

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旭化成は23日、アメリカの高分子ポリマー膜メーカーのPolypore International, Inc.(ポリポア社)を買収する。写真は、ポリポア社のWebサイト。

旭化成は23日、アメリカの高分子ポリマー膜メーカーのPolypore International, Inc.(ポリポア社)を買収する。写真は、ポリポア社のWebサイト。[写真拡大]

 旭化成は23日、アメリカの高分子ポリマー膜メーカーのPolypore International, Inc.(ポリポア社)を約22億ドル(約2600億円)で買収することで合意したと発表した。買収完了は4月の予定。

 買収するのはポリポア社の事業のうち、バッテリーセパレーターと呼ばれるリチウムイオン電池内の正極板と負極板を絶縁する部品を手掛ける事業部門で、旭化成のアメリカ子会社により株を取得する。なお、ポリポア社の医療・工業用膜事業については同社が買収せず、アメリカの化学・材料メーカー3M Company(3M社)に譲渡される。

 ポリポア社は、アメリカ・ノースカロライナ州シャーロット市に本社を置く高分子ポリマー膜の開発、製造を手掛ける国際的な企業で、1966年設立。資本金は5億8,800万ドル(約700億円、2014年9月現在)。売上高は約6億3,600万ドル(約760億円、2013年12月期)。従業員数は約2,400名(2013年12月現在)。

 旭化成では、ポリオレフィン膜を使ったバッテリーセパレーター「ハイポア」の事業拡大にあたり、高分子ポリマー膜の技術力を持ち、グローバルな供給体制と高度な開発力を持つポリポア社を買収することで、環境分野、エネルギー分野での中長期的な技術力を向上させ、事業を拡大するとしている。(記事:松本 茂樹・記事一覧を見る

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