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日立、IT装置向け高速データ送受信器を開発 25Gb/sのデータ伝送に成功
IT装置内のデータ伝送経路と送受信器の例 (日立製作所の発表資料より)[写真拡大]
日立製作所は23日、ストレージやサーバなどのIT装置内において、プリント基板の配線を利用してLSIチップ間を高速でデータ伝送できる送受信器の試作に成功したと発表した。
同送受信器には、信号損失が最大40dBとなる条件において、劣化した信号を高精度に復元し、25Gb/sでデータ伝送を行うことを可能とする信号再生回路(DFE)を搭載している。この機能によりIT装置内において複数のプリント基板を跨ぐ信号損失が大きな配線においても、25Gb/sで伝送された信号の誤り率(ビットエラーレート)が10-14以下となる高速かつ高品質なデータ伝送が可能となることを確認した。
IT装置内のデータ伝送に関わるイーサネットの標準規格IEEE802.3bjでは、信号損失35dBで25Gb/sのデータ伝送を規定しているが、本送受信器は規格を上回る性能を得ている。本同送受信器はIT装置間のデータ伝送にも適用可能であり、次世代の高性能IT装置を実現するキー技術となる。
今後は本送受信器をストレージ、サーバなどのIT装置に組み入れ、ビックデータ解析等に対応可能な100Gb/sのインターフェースを備えたIT装置の製品化と、次々世代の伝送速度である400Gb/sのデータ伝送を目指す方針だ。
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