ブリヂストンの14年12月期の純利益、48.8%増

2015年2月21日 20:09

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記事提供元:エコノミックニュース

 天然ゴムの平均取引価格が下がったことや、円安の影響により、タイヤメーカー大手のタブリヂストン<5108>が2014年12月期連結決算の純利益において過去最高を更新した。また15年12月期の純利益においても前期に引き続き過去最高を更新する見通しを示した。

 17日、ブリヂストンは14年12月期連結決算を発表。それによれば、売上高が前期比3.0%アップの3兆6739億円、営業利益が前期比9%アップの4780億円、そして純利益は前期比48.8%アップの3005億円という結果であった。純利益は過去最高を更新。天然ゴムの平均取引価格が前年よりも3割安くなったこと、また海外での販売がアメリカやカナダ、中南米、ヨーロッパなどで伸びたことなどが寄与した。国内での売り上げは横ばいという結果だった。また天然ゴムなど原材料の価格が下がったことや海外の販売が順調に推移したことだけでなく、円安で輸出採算が改善したことなども業績拡大に影響した。

 海外での販売のうち、アメリカやカナダなどの北アメリカ地域でのトラックのタイヤ販売数は前年の水準を上回り、北アメリカと中南米を合わせた売上高は前年比約7%アップの1兆7681億円で、またヨーロッパの売上高についても前年比約4%アップした。

 そして同日、ブリヂストンは15年12月期連結決算の見通しを発表。それによれば、売上高は前期比8%アップの3兆9800億円、営業利益は前期比9%アップの5190億円、そして純利益は前期比6%アップの3190億円との見通しを示し、それぞれで過去最高を更新。また利益に対する配当の比率である配当性向の今後の目安は最大40%とし、すでに汁液規模などで上回るライバル会社の仏ミシュランに対抗し、配当性向でも並ぶ姿勢を明示した。

 ブリヂストンとしては中近東やロシアは低調に推移しているものの、アジア地域では受注が回復傾向にあるとしており、さらに日本では希望小売価格を付けることで、高性能製品をアピールし販売価格の下落の是正をはかるとしている。そして自動車販売が拡大するアメリカでの販売の好調さを維持し、売上高、営業利益、純利益それぞれで過去最高を更新したいとしている。(編集担当:滝川幸平)

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