H-2Aロケットによる情報収集衛星レーダ予備機の打ち上げが成功

2015年2月2日 22:20

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 三菱重工業、および宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1日、種子島宇宙センターからの情報収集衛星レーダ予備機を搭載したH-2Aロケット27号機を打ち上げに成功したと発表した。

 H-2Aロケットは、2001年8月29日に試験機の1号機の打ち上げに成功して以来、今回が27回目の打ち上げであった。その間、2003年11月29日の6回目の打ち上げで、1度失敗したのみで、他の26回のすべてで成功し、成功率96.3%を誇る。また、7号機以降、今回で22回連続で打ち上げに成功している。

 この高い技術的な信頼性に加えて、設計の簡素化や製造・打ち上げ作業の効率化によって、従来の打ち上げコストを2分の1以下に抑えるなど、世界的にも有数のコストパフォーマンスを誇る。また、打ち上げる衛星の重量に合わせて、固体ロケットブースタなどの装備を追加するなど、4形態の標準型ロケットから選択して打ち上げられるなど、運用面でも柔軟に対応できるロケットである。

 13号機から、打ち上げ事業は三菱重工業に移管され、JAXAは打ち上げ安全監理業務(地上での安全確保業務、飛行の安全確保業務、カウントダウン時の総合指揮業務など)を実施している。

 なお、これに先立ち、奇跡的な生還をした小型惑星探査機「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」が26号機で2014年12月3日に打ち上げられている。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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