茨城県東海村の陽子加速器施設で火災 放射性物質の漏えいはなし

2015年1月17日 19:53

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火災が発生したJ-PARCセンター物質・生命科学実験施設のミュオンビームライン用の電磁石制御盤(J-PARCセンターの発表資料より)

火災が発生したJ-PARCセンター物質・生命科学実験施設のミュオンビームライン用の電磁石制御盤(J-PARCセンターの発表資料より)[写真拡大]

  • 火災発生場所を示すJ-PARCセンター物質・生命科学実験施設の図面(J-PARCセンターの発表資料より)

 日本原子力研究開発機構原子力科学研究所(J-PARCセンター)は16日、同日15時01分頃に同センターの物質・生命科学実験施設(MLF)第2実験ホール(第2種管理区域)で火災の発生を確認し、119番通報したと発表した。事故による負傷者はいないという。

 同センターの発表によると、14時30分頃、通電準備作業を開始。14時57分頃、異臭がしたため制御盤の扉を開けたところ、15時01分頃、電磁石制御盤のトランスから発火を確認。消火器による初期消火を実施し、15時01分に119番通報したという。

 その後、15時11分にひたちなか・東海広域消防本部の消防車が到着し、15時26分、同消防本部により火災と判断。同時に鎮火確認。焼損面積は約30cm×20cmであり、トランスが焼損した。

 原因は調査中で、放射性物質による周辺環境への影響や負傷者はない、としている。なお、加速器からのビームは停止しており、ミュオンビームの利用はしていなかったという。(記事:町田光・記事一覧を見る

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