2014年、コンシューマーゲームは衰退したのか?

2014年12月31日 11:52

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 2014年、スマートフォン(多機能携帯電話)向けゲームも含む広い意味でのゲーム市場を振り返ってみた場合、やはりコンシューマーゲーム(家庭用ゲーム)がスマートフォン向けゲームに押された感の否めない1年だったのではないだろうか?手軽にいつでもどこでもプレイすることができ、またソフトもガンホー<3765>の「パズル&ドラゴン(パズドラ)」をはじめとする様々な人気タイトルが登場していることから、「もうコンシューマーゲーム機はいらない。スマートフォンで十分」そんな風に思っているユーザーも少なくないことだろう。

 しかしそうした中でも、コンシューマーゲーム機として今年の大きな話題となったのが、やはりソニー・コンピュータエンタテインメントが2月22日に国内発売を開始した「プレイステーション4(PS4)」と、米マイクロソフトが9月4日に国内発売を開始した「Xbox One」だろう。これらはともに日本に先駆けて世界で発売が開始され、その後しばらくは日本での発売日がアナウンスされなかったため、多くの国内ユーザーが「いつ日本で発売されるのか?」とその決定を待ち望むこととなった。

 こうしたことからもわかる通り、コンシューマーゲームは完全に衰退してしまったわけではない。まだまだそれを求めているユーザーは数多くおり、その証拠に「プレイステーション4」は世界で発売が開始された13年8月からわずか9ヶ月あまりの14年8月には、世界累計実売台数1000万台を突破している。これは歴代のプレイステーションの中でも、最速の速さだという。さらにソニー・コンピュータエンタテインメントは、11月より北アメリカでケーブルテレビや衛星放送を必要としないテレビ視聴が行えるサービスとして、「プレイステーション ヴュー(PS Vue)」を開始すると発表。ゲームだけにとらわれず、ユーザーに対して幅広い娯楽を提供していこうという姿勢がうかがえる。

 スマートフォンゲームが台頭しているからこそ、こうしたコンシューマーゲーム機でしかできない「ゲームだけではない娯楽」の追求が行われているのだろう。それをコンシューマーゲームの衰退の始まりととるか進化ととるかは、各人によって考えは異なるだろうが、しかしコンシューマーゲームも生き残りをかけ、様々な施策を行っている最中であり、こうした傾向は来年以降もまだまだ続きそうだ。(編集担当:滝川幸平)

■関連記事
親のスマホ習慣が子どもの利用にも影響
ソニーが中国ゲーム市場に正式参入 復活の主軸担う好調ゲーム事業
あなたも「オタク」ですか? 23%が認識 未婚率は67%
パズドラが中国でも配信へ 市場拡大の他、パクリゲームへの牽制も?
妖怪ウォッチ、アナ雪、永遠の0 年間書籍売上で見る今年の消費トレンド

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事