阪大、運動がうつの予防や改善に役立つ仕組みを明らかに

2014年11月21日 15:59

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セロトニン3受容体欠損マウスでの運動実験の様子(大阪大学の発表資料より)

セロトニン3受容体欠損マウスでの運動実験の様子(大阪大学の発表資料より)[写真拡大]

 大阪大学の近藤誠助教・島田昌一教授は、セロトニン3受容体が、運動による抗うつ効果や海馬の神経細胞の新生に重要な役割を果たしていることを明らかにした。

 動物にとって、運動は、海馬で起こる神経細胞の新生を活発したり、抑うつ行動を減少させたりする効果があることが知られている。しかし、なぜ運動が脳に有益な効果をもたらすののか、その詳細は解明されていなかった。

 今回の研究では、脳内の神経伝達物質の1つで、うつ病などの精神疾患に関わっていると考えられているセロトニンの受容体に注目し、マウスを用いた実験を行った。その結果、セロトニン3受容体が、運動のもたらす抗うつ効果や海馬の神経細胞の新生に重要な役割を果たしていることが分かった。

 今後は、本研究成果が、うつ病などの精神疾患の予防や苦痛の軽減に貢献すると期待されている。

 なお、この内容は11月18日に「Molecular Psychiatry」オンライン速報版に掲載された。

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