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米の失業率、5.8%。リーマンショック前の低水準
アメリカの失業率の改善が進んでいる。アメリカ労働省が7日に10月の雇用統計を発表。それによれば、失業率は5.8%で、前月よりも0.1ポイント改善された。この失業率5.8%という水準は、リーマンショックが発生する以前の2008年7月以来となる低水準だ。このことからも、アメリカ経済の堅調な回復ぶりがうかがえる。
そして景気の動向を反映する「非農部門」の就業者数については、前月よりも21万4000人増加。市場の予想では約23万人とされており、これを下回ったものの就業者数はこれで9ヶ月連続で20万人を超えることとなった。
職業の分野別に見てみると、10月は「医療・福祉」そして「飲食店」「小売」などが増加。それ以外にも、製造業も2ヶ月連続で増加がみられた。そして正社員としての働き口が見つからずに、パートタイムで働く人数も微減した。
時間当たり賃金については0.03ドル増加、そして年間の伸び率は2%と、ここ数年のレンジの範囲内にとどまった。労働参加率は0.1ポイントアップして62.8%、人口に対する雇用比率は59.2で、2009年7月以来となる高い水準であった。また長期失業者の人数は09年1月以来となる低水準であった。
そしてアメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は10月、雇用情勢について、労働力が有効に活用されていない状況が改善傾向にあると、その判断を上方修正した。今回アメリカ労働省が発表した雇用統計は、この判断を裏付ける内容となっており、今後はこの雇用情勢に賃金アップなどのわかりやすい形の変化が表れるかどうかに、強い関心が持たれている。
着実に回復の道行きを歩み続けているアメリカ。それに対して、日本の経済はどうなのだろうか?まだまだ各業界では、消費税増税の反動減の影響に苦しめられ続けている企業もある。もちろん「景気回復傾向にある」という声もしばしば耳にするようにはなったが、しかしそれが市井の人レベルで感じられるかというと、まだまだ首をひねらざるを得ない。アメリカでのこうした堅調な景気回復が、日本に対してよい影響をもたらしてくれることを願うばかりである。(編集担当:滝川幸平)
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