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女性が「本当に」働きやすい職場とは?
政府は2030年までに、管理職など指導的地位につく女性の割合を30%へ引き上げることを目標としている。9月に発足した第2次安倍改造内閣では、過去最多に並ぶ5人の女性閣僚が起用された。経済界へのメッセージとも取れるが、実際に働く女性たちは、職場環境についてどのように感じているのか。人材派遣のエン・ジャパンが、正社員で働くことを希望する女性向けの求人情報サイト『エンウィメンズワーク』の会員女性544名を対象にアンケートを行ったところ、働く上で、女性であることを不利に感じたことが「ある」女性は54%で、年代を重ねるごとに上昇(20代:48%→30代:56%→40代:58%)している。20代のうちは男性と対等に働けるが、年齢を重ねるにつれ、家庭との両立が難しくなっていく様子が伺える。
調査は今年9月30日に公表。働く上で、「女性であることを不利と感じた理由」の第1位は、「出産後に仕事を続けにくい」(48%)、次いで「給与・待遇に差を感じる」(44%)だった。特に、「給与・待遇に差を感じる」と答えた女性は、20代が27%、30代が43%、40代で57%と、年齢が上がるにつれて増加する。若手女性からも、「同期男性は3年経つと、主任に勝手に昇格するが、女性ということでほっとかれている。また、部署によっては女性の昇格有無を全く検討もしてくれない(29歳)」、「出産後の仕事復帰の際に役職やポジションを落とされることが当たり前(24歳)」など、不安の声が上がった。
一方で、現在の職場があなたにとって働きやすいと言えるか尋ねたところ、「働きやすい」との回答が約6割となった。その理由で最も多かったのは、「職場の雰囲気が良い」(57%)。特に20代女性では、67%と高い割合だ。2位は「労働時間が適正・融通が利く」(52%)。出産や子育てを経験する女性が多い30~40代では、この項目がトップになっている。女性からは、「子育て中の女性が多い職場なので、子供が体調を崩したときでも休みがもらいやすい。お互い様、という雰囲気がある(33歳)」、「ある程度のスキルが身に付けば、自由に仕事ができる(36歳)」などの声が寄せられた。
「女性が働きやすい職場にするために必要だと思うこと」を尋ねたところ、トップは「職場復帰支援の充実」(58%)、次いで「育児休暇制度の充実」(57%)、「短時間勤務制度の充実」(51%)となっている。年代別では、経験豊富な40代で唯一、「管理職の意識改革」(51%)がトップ、次いで「男性社員の意識改革」(50%)となった。職場復帰を支援することも必要だが、制度の整備だけではなく、経営層を含めた個々の意識変革に注目すべきとの声が寄せられているようだ。(編集担当:北条かや)
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