1万回充電可能な超速充電バッテリ、南洋理工大学が開発

2014年10月17日 10:50

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 シンガポールの南洋理工大学が2分でその7割を充電し、1万回の充電にも耐え得る電池を開発したという(ニュースリリースSlashdot)。

 従来のリチウムイオン電池の陰極にはグラファイトが使われているが、今回開発した技術はこれを二酸化チタンから作られたゲルに置き換えるという。二酸化チタンは紫外線吸収剤として日焼け止めに使われたり食品添加物としても使われている物質であり、安価で手に入れることができるとのこと。研究チームはこの二酸化チタンをナノチューブ状にすることで電池の反応速度を向上させ、充電時間を大幅に短縮することに成功したという。

 従来のリチウムイオン充電池では500回の充電が可能とされており、これはおおよそ2~3年でその寿命が尽きることを意味している。今回開発された電池は1万回の充電にも耐え得るとのことで、寿命は20年にも及ぶとのこと。

 研究チームは2年程度での実用化を見据えているとのことで、給油時間程度で充電可能な電気自動車の実現などに力を発揮するのではと期待されている。

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