東京工科大、都市の水辺に発生するカビ臭の原因物質を明らかに

2014年10月1日 17:28

印刷

東京工科大学の浦瀬太郎教授らによる研究グループは、都市の水辺に発生するカビ臭の原因物質が2,4,6-トリクロロアニソールであることを明らかにした。

東京工科大学の浦瀬太郎教授らによる研究グループは、都市の水辺に発生するカビ臭の原因物質が2,4,6-トリクロロアニソールであることを明らかにした。[写真拡大]

 東京工科大学の浦瀬太郎教授らによる研究グループは、都市の水辺に発生するカビ臭の原因物質が2,4,6-トリクロロアニソールであることを明らかにした。

 都市の水辺では、水がきれいであってもカビ臭がすることがあるが、その原因物質についてはこれまで明らかになっていなかった。

 今回の研究では、多摩川や玉川上水など17ヶ所の水辺からそれぞれ3~6回に渡って水を採取し、その臭いの強さを調べた。その結果、嗅覚による試験で100倍以上の限界希釈倍率となった比較的臭いの強い試料から13ng/L以上の濃度で、食品のカビ臭物質である2,4,6-トリクロロアニソールが検出された。

 消毒・漂白・脱臭のために用いられる塩素系薬剤と有機物が反応すると、2,4,6-トリクロロアニソールの元になる物質が生成されるため、これがさらに微生物によって2,4,6-トリクロロアニソールが作られたと推測されている。

関連記事