早食いは4.4倍肥満になりやすい―岡山大・3年間の追跡調査で明らかに

2014年9月30日 17:13

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早食いの者は早食いでない者と比べて肥満リスクが4.4倍も高いという調査結果を示す図(岡山大学の発表資料より)

早食いの者は早食いでない者と比べて肥満リスクが4.4倍も高いという調査結果を示す図(岡山大学の発表資料より)[写真拡大]

 岡山大学の森田学教授・岩﨑良章准教授らによる研究グループは、早食いの習慣を持つ大学生は肥満になりやすいことを明らかにした。

 これまでの研究で、ゆっくりとよくかんで食べることは健康のために良いことや、早食いと肥満には強い関連性があることが分かっている。しかし、その結果のほとんどがある一時点においての観察をおこなう「横断研究」によるものであった。

 今回の研究では、同一の対象者を一定期間継続的に追跡調査する「縦断研究」を3年間に渡っておこない、早食いの者は早食いではない者よりも4.4倍肥満になりやすいこと、そして男性は女性よりも2.8倍肥満になりやすいことが分かった。一般的に、縦断研究の結果は横断研究よりも質が高いとされており、本研究成果は早食いと肥満との関係をより強固にするものであると考えられる。

 今後は、早期に早食いを是正することで、将来の肥満やメタボリックシンドロームの予防に繋がると期待されている。

 日本人の場合、年齢とともに肥満になりやすい傾向がある。若年期から早食いの習慣を改善することで、将来の肥満やメタボリックシンドロームの予防につながることが期待されまる。

 なお、この内容は「Obesity」電子版に掲載された。

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