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2014年上半期、インターネットバンキングにログインするとウイルスが不正な振り込みを行うMITB攻撃が国内で初めて確認される
あるAnonymous Coward のタレこみより。警察庁は11日、今年上半期のサイバー犯罪・サイバー攻撃などの情勢を発表した。インターネットバンキングの不正送金額は上半期だけで既に昨年の総被害額を上回っており、パソコンに感染したウイルスが不正な振り込みを行うMITB(Man In The Browser)攻撃という手口が国内で初めて確認されたそうだ(平成26年上半期のサイバー空間をめぐる脅威の情勢について: PDF、INTERNET Watchの記事、日本経済新聞の記事)。
MITB攻撃はユーザーによるインターネットバンキングへのログインをウイルスが検知し、自動的に不正送金を実行するというもの。海外では以前から被害が発生していたが、国内でも被害の発生が明らかになったという。インターネットバンキングにおける不正送金被害は昨年、過去最大の約14億600万円を記録したが、今年上半期の被害額は既に約18億5,200万円となっている。背景としては法人名義口座での被害が増加していることや、地域金融機関に被害が拡大していることが挙げられるとのことだ。
(続く...)このほかのサイバー犯罪でも手口は悪質・巧妙化しており、標的型メール攻撃では対象を絞り込んだ攻撃やWindowsのショートカットを添付したメールによる攻撃が増加。無償ソフトウェアの更新機能を悪用して不正プログラムに感染させるといった手口も今年に入って新たに確認されている(過去記事)。/.Jでも繰り返しストーリーになっているが、WebサービスのID・パスワード使いまわしに着目した不正ログイン攻撃など、インターネットの利用が浸透するに伴って犯罪に巻き込まれるリスクも増加しているとのこと。また、3Dプリンターや仮想通貨などの新たな技術やサービスの登場は社会的利益をもたらす一方で、犯罪に悪用される危険性もあるとしている。 スラッシュドットのコメントを読む | セキュリティセクション | 日本 | 犯罪 | セキュリティ | インターネット
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