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アイス・バケツ・チャレンジ、あなたはどう思う?
今年の夏、SNSを通して大きな話題になった「アイス・バケツ・チャレンジ」。全身の筋力が徐々に低下していく難病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者と患者団体を支援する募金イベントだ。指名された人は、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、または支援団体に寄付をすることを選ぶ。氷水をかぶり、かつ寄付を行うこともでき、実行した人は次にチャレンジする人を指名するというルール。フェイスブックの創業者、マーク・ザッカーバーグ氏やビル・ゲイツ氏、日本でも孫正義氏などがチャレンジして話題を集め、急速に広まった。
日本ではどのくらいの「効果」があったのか。医療・健康などに関するリサーチを行うCTリサーチが、今年8月26日~31日にかけて全国の10歳以上の男女1157人にアンケートを実施したところ、「アイス・バケツ・チャレンジが始まってからALSに関してどのような病気か調べた」人は18.6%だった(うち、募金もした人は9.9%)。
さらに「アイス・バケツ・チャレンジに指名された場合、氷水をかぶりますか?」と尋ねたところ、「何もしない」が44.2%、「氷水をかぶらず募金する」が38.3%、「氷水をかぶる」は17.5%だった。氷水をかぶることへのハードルは高くても、募金への意欲は4割の人が持っている。日本ALS協会によると、8月18日~9月3日までに、日本では3265万円の寄付が寄せられたという。
このイベントは一方で、賛否両論を呼んだ。CTリサーチが「アイス・バケツ・チャレンジに関してどう思われますか?」と複数回答で聞いたところ、「認知度向上のためにも良いと思う」と「チャリティをイベント化するものではない」が、それぞれ約30%を占めている。「絶対に参加したくない」も24%いた。
日本ALS協会では、こうした厳しい意見をも受け入れた上で、9月5日に次のようなコメントを公表した。「私達の長年の活動の中で、こんなに沢山の方が関心を持ち、電話やメールを下さった経験はなく、ネットの力に驚くとともに、感謝の気持ちで一杯です。これまで参加下さった皆様へ、心より『ありがとうございます』という気持ちをお伝えしたいと思います」。さらに「皆様へのお願い」として、「アイス・バケツ・チャレンジで冷たい氷水をかぶることや、寄付をすることなど、全て強制ではありません。私共は皆様からのお気持ちだけで十分です」としている。(編集担当:北条かや)
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