「人種の違いによって経済的・社会的行動が異なる」と主張する書籍、猛抗議を受ける

2014年8月14日 20:10

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記事提供元:スラド

eggy 曰く、 今年5月、米国で「異なる人種は生物学上も異なるもので、人種の違いは異なる進化を生み、人種が異なると経済的・社会的な振る舞いも異なる」という主張をする書籍「A Troublesome Inheritance(やっかいな遺産)」が出版された。この書籍内では著名な遺伝学者らの研究が引用されており、そのうえでたとえば「アフリカ系アメリカ人は白人よりも暴力的である」「中国人はビジネスに長けている」などといった主張がされているのだが、これに対し集団遺伝学者らが批判声明を出すという事態になっている(ScienceSlashdot)。

 先月19日、HuffingtonPostにて「Five Critics Say You Shouldn't Read This “Dangerous Book”」(5人の評論家曰く、この『危険な本』を読んではならない)という批判記事が掲載されたが、これだけに留まらず、集団遺伝学者140名の署名を集めた批判記事がThe New York Times Book Reveiwに掲載されたとのこと。

 書籍内で研究結果を引用された研究者らは、「イデオロギー的アジェンダを広めるために研究がハイジャックされた」と憤っている。発起人の一人であるハーバード大学David Reich氏によれば、「我々の研究成果は(書籍内で主張されている)あて推量を裏付けるものではなく、かすりもしない」とのこと。

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